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胆石症の治療 -腹腔鏡下胆嚢摘出術-

胆石症とは

胆石症とは肝内、肝外胆管内に石ができる病気の総称です。石のできる部位によって、胆嚢結石、総胆管結石、肝内結石に分類されますが、胆嚢結石は、全体の80%以上を占め、その発生頻度は近年食生活の変化に伴い次第に増加し、一生の間に100人のうちの10~16人に発生するといわれています。

胆嚢は右上腹部にある肝臓の下面に固定され胆嚢管によって総胆管とつながっています。総胆管は膵内を貫いて十二指腸に開口します。
胆汁は肝臓で1日約800cc作られます。淡黄色の液体で胆嚢内で5倍から10倍に濃縮されます。食後に胆嚢は収縮し、総胆管を介して胃のすぐ下にある十二指腸に排出された胆汁は主に脂肪の消化吸収の助けをします。

胆石にはおおざっぱにいってコレステロールを主成分とする石と胆汁中の色素を多く含む石があります。食生活が欧米化し動物性脂肪の摂取量が増加するにつれて確実にコレステロール石は多くなってきています。

コレステロールの石は球形や多角比較的大きく、数は1個から数個みられることが多いです。 色素を主成分とする石は、はっきりした形がなくもろく小さく多数存在します。栄養不良や回虫の様な感染症が関与していると考えられ、都市部より、農村や漁村に多くみられます。

 

胆石症の症状は

石が総胆管内に落ちたり胆嚢の出口にひっかかったりすると非常に強い締め付けられるような痛みの原因となります。石により胆汁の流れが邪魔されることになり細菌感染が起こります。このため熱がでたりふるえが起こったりします。また胆汁は黄色い色素を含みますので胆汁が流れなくなると黄疸の原因となります。これは総胆管内の石で多くみられます。以上が胆石症の典型的な症状ですが、普段はおなかがはった感じとかむねやけ、軽い吐き気とかいった症状がでます。脂っこいものを食べた後によく起こることが特徴です。肝臓や膵臓の炎症や障碍をおこすこともあります。

 

無症状結石

胆石はあるけれどほとんど症状のない人がいます。ほかの病気が原因であるいは健康診断や人間ドックでエコーやCT検査をしたときによく胆石がみつかります。こういった胆石を無症状結石といいますが実際は軽い症状があっても、あまり自覚しないことが多いようです。

胆石が多数ある人や胆嚢の萎縮、肥厚、変形のある人は、将来強い症状が出ることが予想され、また、がん発生の問題もあり、手術をおすすめします。

 

胆嚢摘出術について

胆石症の治療は内科的な治療と外科的な治療に分けられます。
胆石に対する外科治療は、より症状の強い人が対象となります。胆石を胆嚢ごと袋にはいった状態でとります。一般的に胆嚢摘出術といわれます。石にできるような胆嚢は本来の働きを失っていることが多く、またとくに胆嚢をとったことによる不都合はありません。

胆石の手術は現在では安全な手術と考えられています。従来胆石の手術はおなかを切って行なわれていましたが、最近では多くの場合、腹腔鏡下胆嚢摘出術を行います。

胆石があるといわれた人は必ず医師の診察を受け、診察や治療について相ご談ください。 

 

腹腔鏡下胆嚢摘出術

当院では、胆石症に対して、腹腔鏡下胆嚢摘出術を行なっています。
特に合併症がない方なら、3日間の入院で治療ができます。たとえば、金曜日の朝入院していただくと、日曜日の午後退院が可能です。

治療方法

腹部に4カ所の穴(1.2cmが2カ所、5mmが2カ所)をあけて、カメラで観察しながら胆嚢を摘出します。術後の痛みが少なく入院期間が短く、また傷が小さく美容的に優れています。

 

 

治療の流れ

1 外科外来受診
術前検査
・ 朝食は食べないで来院してください
・ 腹腔鏡下胆嚢摘出術の適応(手術が必要かどうか、可能かどうか)について診察します
・ 経静脈的胆道造影検査・腹部CT検査の日時を決めます
・ 腹部超音波検査・術前検査(採血・レントゲン・心電図など)を行います
2 術前検査
手術日の決定
・ 朝食は食べないで来院してください
・ 経静脈的胆道造影検査・腹部CT検査を行います
・ 手術日を最終決定します
・ 手術・麻酔の説明を行います(承諾書をいただきます)
・ 入院前日に飲む薬(睡眠剤・下剤)を処方します
3 入院日(手術日) ・ 朝食は食べないで来院してください
・ 朝、浣腸・点滴をします
・ 午後、全身麻酔下に手術を行います(約2時間程度)
・ 術後、心電図・血圧計をつけ、酸素吸入します
・ 翌日の昼まで点滴を行います
4 入院2日目 ・ 朝、主治医が診察をします。体についている心電図や血圧計などをはずします
・ 血液検査・レントゲン検査を行います
・ 昼に点滴が終わり、食事(全粥または常食)が開始になります
5 入院3日目(退院日) ・ 朝、主治医が診察をします。問題がないようなら退院していただきます
・ 次回の外来診察日を決めます
 ※抜糸は外来で行 います

詳しくは、井野病院外科診察にてご相談ください。