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ピロリ菌除菌

胃がん予防 ピロリ菌、「胃炎」での除菌も健康保険適用

日本人の死因の第1位は「がん」。がんの中でも日本人に最も多い「胃がん」の患者は約21万人とされ、年間約5万人が亡くなっています。
その胃がんの原因のひとつとして知られているのが「ピロリ菌(正式名:ヘリコバクター・ピロリ)」です。

ピロリ菌による病気 ピロリ菌に感染し、胃の粘膜に菌が定着すると、慢性胃炎になります。
この状態から長い年月をかけて一部が胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんに変化します。
感染率 日本人の約50%、特に50歳代以上は約80%、そして、日本の胃がん患者の98%がピロリ菌に感染しているといわれています。
感染経路 多くの人は5歳までの子どもの頃(※)に飲み水や食べ物を通じて、口から体内に入ると考えられています。(菌のいる井戸水や糞便からの経口感染、感染者からの食べ物の口移し等)
(※)幼児期の胃の中は酸性が弱く、ピロリ菌が生きのびやすいため。
除菌のすすめ 2008年に「ピロリ菌を除菌すれば胃がんの発生が3分の1になる」と発表されました。それを受けて、日本ヘリコバクター学会は2009年、胃がん予防のために除菌をすすめる指針を出しました。
自分がピロリ菌の保菌者である事が発覚した場合、除菌治療を受けるのが有効な治療法のひとつです。
胃内視鏡検査においてピロリ菌の感染による「胃炎」と診断されれば、健康保険で除菌治療を受ける事ができます。
中高年の人はもちろん、胃がんになった場合に進行が速い若い人も、一度は検査を受けてください。

 

ピロリ菌がいるかどうかはどうやって調べるの?

1.  尿素呼気試験 検査用の特殊な尿素の錠剤を飲んで、しばらくしてから呼気(吐き出した息)を調べます。もっとも精度の高い診断法です。
2.  抗体測定(血液・尿) 血液や尿を採取してピロリ菌に対する抗体があるかどうか調べます。
3.  便中抗原 便の中にピロリ菌の抗原があるかどうかを調べます。
4.  胃カメラ 胃カメラで採取した胃の組織を調べます。

 

ピロリ菌 除菌治療の流れは?

ピロリ菌検査
 
ピロリ菌がいない   ピロリ菌がいる
 
  除菌療法(7日間)
 
  4週間以降、除菌できたかどうかを判定
   
  除菌成功   ピロリ菌が残っている
     
      2次除菌
     
      除菌できたかどうかを判定

 

ピロリ菌の除菌方法は?

ピロリ菌の除菌は簡単です。1週間、2種類の抗菌薬(細菌をやっつける薬)と1種類の胃酸を抑える薬を朝晩服用するだけです。

  抗菌薬1 抗菌薬2 胃酸抑制薬
一次除菌 アモキシリン クラリスロマイシン 胃酸分泌抑制薬(PPI)
二次除菌 アモキシリン メトロニダゾール 胃酸分泌抑制薬(PPI)

現在、一次除菌と二次除菌(一次除菌が不成功に終わった場合)が保険で認められています。抗生物質に強い(耐性)ピロリ菌がいるために、一次除菌の成功率は80%前後、二次除菌の成功率は80~90%前後ですが、両方合わせた場合は95%程度の除菌が期待できます。

ただし、ピロリ菌の除菌だけで胃がんを100%予防できるわけではありませんので、検診としての胃内視鏡検査を定期的に受けてください。
ピロリ菌の除菌治療について詳しくは井野病院 内科医師にご相談ください。